介護保険改定案審議入り、緊急国会行動強化を
介護保険利用料の3割負担を盛り込んだ介護保険改悪案である「地域包括ケアシステムの強化のための介護保険法等の一部を修正する法律案」が衆議院で審議入りしました。
2月27日に閣議決定され、3月28日に審議入りしたものです。今回の見直しでは、高額介護サービス費の負担上限額の引き上げや現役並み所得者の利用料3割化などの新たな負担増や、長期療養を担う療養病床の削減・廃止、生活援助(訪問介護)のヘルパーのハオ一基準の緩和・介護報酬の引き下げなどが盛り込まれています。
利用者からは、「医療費も上がっており、介護費用がこれ以上増えたらサービスを削らざるを得ない」「ヘルパーの生活援助が減らされたり、ボランティアに移されたら自宅での生活が続けられない」など、見直し案に悲痛な声が寄せられています。
事業所では、人手不足が深刻化し、「特養を全室オープンできない」「ショートステイを半減させざるを得ない」「デイサービスを廃止した」などの厳しい事態が生じています。
サービスの削減・負担増一辺倒の見直しでは高齢者の生活を守り、支えることはできません。高齢化が一層進行する中、お金の心配することなく、行き届いた介護が保証される制度への転換はすべての高齢者・国民の願いです。また、介護を担う職員が自らの専門性を発揮し、誇りをもって働き続けられる条件整備を一刻も早く実現させなければなりません。憲法をいかして、安全安心の介護の実現を求め、今国会での介護保険法「改正」法案の廃案を求め、世論を広げましょう。