〝輝けいのち! 4・24ヒューマンチェーン〟5500人超で国会大包囲=医療・介護法案を廃案に! 安倍政権の暴走にストップを!
全国から集まった医療や介護、福祉関係者が東京・日比谷野外音楽堂に5500人超集まりました。集会後、参加者は国会を取り囲む〝人間の鎖=ヒューマンチェーン〟を成功させ、国会に向かって、代表が訴えました。その訴えは、手をつなぐ参加者・全員に届き、国会議事堂全体を包み、まさに「国会を包囲」しました。
医療・介護総合法案国会審議の中集会では、4氏の呼びかけに続いて、リレートーク。21世紀老福協の正森事務局長は「介護の社会化を目的に介護法顕制度が導入された。政府は制度の持続性だけを前面に出してサービス削減、利用者負担の引き上げを推し進めている。職員、高齢者の暮しが持続しなければ意味がない」など発言が続きました。
この日は、オバマ米大統領訪日の日であり、国会請願行動や国会包囲の4分の1は繋ぐことはできませんでしたが、この日の行動は大きく成功しました。愛知の代表60名は、全国の仲間とともに、医療・介護総合法案の廃止、安倍政権の暴走ストップへの決意を新たにしました。
15人で地元選出議員36人に要請しました。
集会参加者の中から、15名の代表が愛知選出の国会議員へ、①医療・介護総合法案の廃案と、介護保険改善、生活保護改善を求める要請、②安全・安心の医療・介護の実現と夜勤改善・大幅増員を求める要請書(医労連)を届け、協力を要請しました。
ヒューマンチェーン参加者から代表で15名が議員に要請しました。全面改築された議員会館は初めてと、その広さに驚く参加者もありました。愛知県から来たことを告げ、地元議員への協力を要請します。国会議員の理解と態度を変える重要な要請行動です。今後も代表の派遣と、地元事務所への要請を強め、悪法の廃案を実現させましょう。
要請行動の特徴
○熊田議員秘書は、「法案についての請願、対応…自民党議員なので党議、党の方針に従う。こういうご意見の方がみえたと議員には伝えます。B医労連請願 対応…うちが経営している病院ならともかく、個別の病院の経営についてはどうもねぇ、ご意見は伺います、議員には伝えます」
○直嶋議員は在室であったが、先客があり面談できませんでした。総合法反対と人員確保の2つの要請でしたが、『議員に合わせて』で押し問答となり、内容の反応はつかめませんでした。
○大西健介議員(厚生労働委員)は、「法案一括審議・採択には反対している。慎重な審議を求めている。自民党の独走を許さない様、自民へもっと要請を!看護師特定行為については、推進の立場で、考え方違う!業務増やしたくないなら、研修受けず、拒否すればいいだけのこと。深刻な医師不足を考えれば必要な手立てと考える」と表明。
○佐々木憲昭議員は署名の紹介を引き受けていただきました。
緊急時には短期証の交付で医療の確保を…厚労省木倉敬之保険局長答弁 4月14日参議院決算委員会にて、日本共産党田村智子議員の質問への回答
2014年4月14日参議院決算委員会で、田村智子議員(日本共産党)の質問に対し、木倉敬之厚労省保険局長が答弁しました。
田村議員の質問は、「『国民健康保険の保険税・料を滞納して資格証が発行されていても病気の治療が必要な場合には短期保険証の発行は可能である』と前回、厚労大臣にご答弁をいただきました。2008年10月13日の国保課長通知で、『被保険者が医療を受ける必要が生じ、かつ、医療機関に対する医療費の一時払いが困難である旨の申出を行った場合に短期保険証が発行されるという取扱いが示されています。2008年11月、舛添大臣は『一時払いが困難であるという申出さえあれば結構。医療の必要性という用件は必要ない。医療の必要性はお医者さんでないのでわからない。申し出があれば即出す』と答弁しています。ところが、名古屋市では、医療を受ける必要について、3カ月程度就労不能な疾病という基準としていて、風邪などの軽微な病気では短期保険証では出せないという説明もしているようです。こんな基準では、相当重篤な状態でなければ短期保険証は出さないと門前払いすることに等しい。本人が窓口で病院に行く必要がある、そして医療費の自己負担の一時払いが困難という申出があればまず短期保険証を発行するという扱いだと思うが、如何か」。
木倉敬之保険局長は、「資格証明書が出ている方につきましても、医療を受ける必要があるが自分で払っておいて後から払い戻しを受けるということが間に合わないと申出をしていただく。緊急的な対応ということで申出をしていただく場合には、市町村の短期の被保険者証、それで一部負担だけで受けられるというものを交付できる扱いを示しているところ。(納付の期限やその他の話し合いはあっても)まず交付をしながら医療の確保に努めるということが必要だろう」と答弁。(参考資料「国保新聞」14年4月20日付け「適切な対応必要」厚労省)
2013年11月18日名古屋市との交渉の中で、資格証受給者の「緊急時の短期証」の扱いを巡って、キャラバン実行委員会は2回にわたり申し入れをし、市の対応を正してきました。「緊急時にはきめ細かく柔軟に対応」との譲歩も示されましたが、「軽い風邪」などには適用しないとの態度をかえてはいませんでした。保険証の取り上げが急増し、市民の命が脅かされています。今回の回答も踏まえ早急な改善を求め、社保協としてあらためて要請と懇談を申し入れます。
笑顔で安全・安心の介護を実現する4・26学習交流集会
介護保険制度「改正」に異議あり!
要支援者の地域支援事業移行を許すな!
集会の冒頭、久保田愛知社保協副議長が開会のあいさつ。急速に運動が広がっている。愛知の取り組んだ、「利用者・ヘルパーケアマネ・事業所影響調査」「緊急自治体調査」に触れながら、「笑顔で、安全・安心共同アピール」への賛同が254を超え広がっていることなど紹介した。
森永伊紀さん(ホームヘルパー全国連絡会事務局長・全労連ヘルパーネット事務局)の講演は、「自己負担を義務付け社会保障制度を利用させない仕組みづくり」にむけ「このままでは財政破綻」とウソをつき「受益と負担の均衡が取れた持続可能な社会保障制度の確立を図る」と突き進む安倍政権を批判。「15年介護保険制度改悪で、利用者・介護労働者・事業者はどうなる!?」と、「改正」論議の主な内容の3点について説明。
第1に、利用料1割から2割負担の導入と自己負担の限度額引き上げ」では、政府の試算に問題有。試算を20%ほど超える負担増、さらに後期高齢医療の自己負担2割へ引き上げ。消費税の10%への引き上げなど、医療介護保険料の引き上げ合わせた生活の圧迫は大きいと指摘。
第2には特養ホーム入所基準を原則3以上の引き上げ・低所得者対象者をへらすこと。①特養ホーム入所資格を要介護1以上から原則要介護3以上に引き上げ、要介護1・2を切り捨てる。②介護施設補足給付(低所得者対策)の対象者をへらす。
第3には、要支援1・2の予防訪問介護・予防通所介護を市町村地域支援事業に移行する。主な担い手は「地域の支え合い」に変更。
など特徴を説明。利用者・従事者・事業者への影響について説明されました。利用者にとっては、専門職によるサービスが受けられなくなり、家族介護の強制になりかねない。ヘルパーの仕事について、「利用者の生活には様々な事柄が混在しているが、利用者の生活行為の中から、利用者の「生きるテーマ」を見極め創り出しながら支援をしている。これらの仕事を、地域の支え合いにゆだねるには無理がある。
デイサービスの利用者のばあい、予防通所介護を引き続き利用できたとしても、制度「改正」では機能訓練に特化する方針。長時間の利用が難しくなり、家族の介護負担の軽減が困難になり、共倒れや介護のための離職の増加につながりかねない。体調悪化の発見や、急変時の対応の保障もされにくい。等。
「地域支え合いの条件として、利用者・家族に自助努力の強制の恐れがある」「介護職は、低賃金と専門性の変質」「地域の支え合い従事者は、労働者でない為、最低賃金の適応もなく、雇用保険や労働災害の適応もない。守秘義務の関係で、医療機関等との連携も困難に」なる。介護事故の損害賠償責任が華族にあるという判決もあり、介護事故で訴えられれば責任が重い。また、事業者のとっても、要支援者のサービス利用が大幅に減少すれば、事業者の経営が苦しくなる。最後に「利用者にとっても従事者にとってもマイナスばかり。利用者・従事者の人権も守れないような制度改悪はやめるべき」と締めくくりました。
交流の発言は、「特養の現場から」は、尾張健友福祉会・特養生活相談員の吉田さん。「通所介護の現場から」は、キリスト教社会館デイサービス所長の小早川さん。ケアマネの会から、塩田さん。利用者家族から、新日本婦人の会小牧支部郷治さんから発言をいただきました。
集会決議を採択し、最後にまとめとして小松事務局長から「医療介護法案の廃止に向け運動を広げましょう。4月24日の国会包囲行動も大きく成功させた。引き続き国会議員への要請を強める。署名やFAXを集中させるなど、運動を強め法案を廃案にし、社会保障制度の改悪にストップさせましょう」と閉会の挨拶を行いました。