社保協ニュース : No.122 – 2012.4.13

愛知県の介護保険料4月から月平均4,768円に827円(21%)の大幅引き上げ

 自治体キャラバンで介護保険料の引き下げ、きめ細かい負担段階の設置、要支援者の保険外しにつながる「介護予防・日常生活支援総合事業」は実施しないことなどを要望してきたが、4月から実施される第5期介護保険事業計画でどのようになったか保険医協会と共同して3月に調査をした。
3月29日、まとめた結果、県平均の保険料額(加重平均)は4,768円となった。
53市町村が保険料を値上げし、据え置きはみよし市のみ。保険料の最低額は小牧市の3,647円、最高額は名古屋市の5,440円。値上げ率が30%以上は、飛島村(40.9%)、蟹江町(35.7%)、碧南市(33.9%)一宮市(32.8%)、弥富市(31.9%)、名古屋市(31.1%)になっている。

低所得者への倍率を低く設定し保険料の軽減が前進

 保険料の応能負担を求めて保険料の多段階を求めていたが、段階は、最多14段階の津島市、最少は6段階の豊根村、低所得者層対策の「第4段階(特例)」の未実施は豊根村のみのなかで保険料の倍率を生活保護などの第1段階だけでなく、第3、第4、第5段階でも低く設定した自治体は次の通り。
第3段階は津島市(0.57)、安城市(0.6)、豊明市(0.6)、愛西市(0.6)、第4段階は津島市(0.6)、安城市(0.65)豊明市(0.6)、愛西市(0.65)、第5段階は津島市(0.7)と低く設定し保険料を引き下げている。
要支援の介護保険外しをねらった「総合事業」の実施は、「第5期での実施」は、豊明市と幸田町。「第5期中に検討」は名古屋市、岡崎市、半田市、高浜市になっている。

4月からの介護報酬改定
「生活援助」はこれまでどおり利用できる」と厚労省は説明

 介護報酬の改定でこれまで「1時間」で区切られていたヘルパーの生活援助(掃除・洗濯・調理・買い物など家事援助)が「45分」とされ、介護報酬も大幅に切り下げられ、現場のヘルパーや利用者は大変な状況になっています。
厚労省は、生活援助の「45分」に対する全国からの苦情や問い合わせなど関係者の反対や運動の広がりで「45分以内しか出来ないのは誤解」「介護報酬上の時間区分を変えただけで今までどおりの時間サービスを提供できる」と社保協とのレクチャーで説明しています。
厚労省には「45分廃止を」。各自治体に「これまで通りの時間が利用できる」と利用者や事業者に周知徹底するように要請しよう。

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