社保協ニュース : No.162– 2016.8.25

2016年度(第36期)総会を開催

安倍政権の暴走を阻止し、平和を守り社会保障の再生求める方針を確認

愛知県社保協は、7月30日(日)労働会館東館ホールで16年度第36期総会を開催し、23団体3地域から49名(代議員39名、委任状16名)が、記念講演には58名が参加しました。
記念講演は三重短期大学教授・長友薫輝さんが「参議院選挙後の医療・介護の改革の動向と私たちの課題」と題して行われ、総会議事は小松事務局長が活動報告と方針案提案・会計報告と予算案、役員の確認を提案、各団体・地域からの活動報告・交流を行い、新年度の方針・予算を確立しました。
また総会の名で「安倍政権の暴走に対峙する国民的共同の前進を!社会保障の連続改悪を止め、改善を求める決議」を参加者全員で確認しました。
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<開会あいさつ 森谷光夫議長>
1一年間社会保障の拡充、平和の取り組みごくろうさまでした。なかでも子ども医療費助成制度拡充は特記すべき成果です。参院選は議席の2/3を改憲勢力が占める結果となったことは残念ですが、野党統一候補11名当選は国民的運動と野党共闘の流れの成果で、今後につながるものです。しかし政府はさっそく社会保障改悪のプログラムを実行しようとしています。
税の不公平、リニアへの投入、格差貧困など税の使い方が大きな問題であり、若者が社会に出る時、負債を抱える現状があります。今こそ全国民的な社会保障改善の運動、憲法25条を国民の中で生かすとりくみを広げましょう。

<記念講演 長友薫輝氏(三重短期大学教授)>
テーマ:「参議院選挙後の医療・介護の改革の動向と私たちの課題」

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社会保障の論議は費用負担ばかりが強調されるが、地域経済と両立し地域内循環が可能である。経済波及効果、雇用誘発効果がある。厚労白書H20年版は「公共事業など他の産業よりも効果がある」と指摘している。無駄でなく地域経済に寄与する事実をみること。かわいそうな人のために救貧から脱却を。
また健康格差と所得格差の連動も問題になっている。低所得者の健康悪化がさらに地域全体の悪化につながる指摘もある。憲法25条は恩恵的権利でなく理不尽な政策や仕組みを変えられるというものだ。自己責任ではどうしようもない問題への社会対応が社会保障であり、自己責任、助け合いにゆくのは歴史の逆行である。
住民の声が生きる地域づくり、事実に基づき地域で必要なのにないものを「つくる」運動が必要である。

<討論から(各団体・地域の報告)>

【一宮社保協・年金者組合・高橋浩さん】
一宮に地方社保協があることは力強い。7/24一宮国保よくする会を立ち上げ、63名が参加した。9月議会に5千筆署名とりくむ。
自治体キャラバンで肺炎ワクチンの制度改善とりくみ。西田敏行を出した肺炎ワクチンの全面広告を見せ、これで医療費が削減できると話し、市もそのことを認めている。名古屋などと違い、65歳に打たないと70歳までうけれない制度。6月議会では継続審議、年4回の議会に毎回、こりずにやるつもり。社保協をつくらないと社保の問題すすまない。全県下に作る必要があると思う。
【生活健康守る会・浅田光治さん】
社会保障を憲法25条で守れととだけ言ってまもれるか。若者は非正規雇用を押し付けられ、国保が払えないのは本人の責任ではない。憲法25条守れ、だけでなく社会的システムから起こることをみつめないといけない。
【愛知国公・国枝孝幸さん】
社会保険庁の分限免職4名が提訴、現在も2名が引き続きたたかっている。年金問題はこれまで「100年安心」の年金改革、年金未納問題、情報漏えい等、年金制度への不信が国民の間に大きく広がった。安心できる年金制度、公務サービスの充実こそが必要。定員削減の中、公務の現場職員を敵視でなく同じ方向を向いて運動したい。
【医労連・長尾実さん】
4地域医療構想は、2025年に向けて地域医療、ベッド数どうするか、愛知県の案が出される。この構想は審議会の答申で知事が承認するだけで、議会審議はいらないのが問題。国のガイドラインに基づき、各県データを入れ込むと自動的に出てくる計算式で、マイナス病床ありき。急性期を半分以上減らすなど問題。ベッド減らしは医療職員を減らすことで、3~4000人減になる。労働組合にとっても雇用を守る課題だ。
この構想は今の現状を全く反映していない、科学的でもない、10年後の病床数を決める根拠がない。これでは医療縮小、医療崩壊だ。一度崩壊させたら戻せない。地域社保協が立ち上がり地域の病院を守れの声をあげてほしい。
【尾張旭国保介護をよくする会・榊原利宏さん】
全額自己負担の影響をニュースで宣伝し大きな反響。意見書を採択した。公明党は生活援助の自己負担見直しはだめ。介護保険は公助と地域で福祉どうすると話し合わないといけない。国への署名とりくむ。
【きょうされん愛知支部・大野健生さん】
東日本をわすれない、と南三陸に毎年行き今年は50名が参加し現地の仮設プレハブで作業所へ。子供ができた職員が実家に帰れと言われ愛知で仕事。障害者の訪問活動をし避難所生活での困難を見てきた。大きな声を上げるとかで遠ざけられる。障害者を締め出す社会はもろい。神奈川の事件もそうだ。南海トラフ地震が近いと想定されるので、地域社保協としても備えが必要だ。
【年金者組合・梅北政義さん】
組合の大会を開催したが、後期高齢者の参加が多い。現在活動しているのは元気な役員が多いので、支部での介護など実態がつかめていない。把握して市に交渉したい。保険料値上げ不服審査請求を毎年とりくんでいる。年金裁判にとりくんでいるが国民年金は満額でも6万5千円、マクロスライドで毎年下げる。社会保障を変えてゆく裁判だ。

<第36期総会のスローガン>

○ 社会保障と戦争政策は両立しない、戦争する国造り反対!
○「社会保障切り捨て」「消費税引き上げ・法人税引き下げ、法人税引き下げ」反対!
○安倍政権の暴走を阻止し、平和を守り社会保障の再生を!

<2016年第36期 愛知県社会保障推進協議会役員名簿>

議   長 森谷 光夫(愛知県保険医協会)
副 議 長 小室  勲(年金者組合愛知県本部)
〃     武田 修三(愛知県民主医療機関連合会)
〃        西村 秀一(個人・桃山社会問題研究室)
〃     三浦 孝明(愛知県商工団体連合会)
事務局長 小松 民子(愛知県労働組合総連合)
事務局次長        荒川利貴夫(年金者組合愛知県本部)
〃           石黒 康子(愛知県商工団体連合会)
〃           日下 紀生(愛知県保険医協会)
〃           澤田 和男(愛知県保険医協会)
〃           島崎 宏行(愛知県民主医療機関連合会)
〃           竹内 創 (愛知県労働組合総連合)
〃           夏目 直子(自治労連愛知県本部)
〃          (新) 西尾美沙子(愛知県医療介護福祉労働組合連合会)
会計監査         (新)津田 康裕(名古屋市職員労働組合)
顧 問          大島良満  加藤孝夫  加藤瑠美子

<決 議>

安倍政権の暴走に対峙する国民的共同の前進を!社会保障の連続改悪を止め、改善を求める決議

本日、私たち愛知県社会保障推進協議会は、わが国の戦後政治が大きな分岐点に立つ中で、第36期総会を開催しました。2016年7月の参議院選挙の結果、改憲派が3分の2以上を占め、参院でも改憲発議が可能な状況が生まれました。新聞各紙は「戦後日本政治の分水嶺」「分岐点」「転換点」と表現しています。
選挙にあたって、首相や与党は「アベノミクス加速」を掲げ、経済を前面に打ち出しました。「アベノミクス」についても、首相が主張するような「好循環」は起きていません。実質賃金は27年間で最低、正規雇用数とその労働者数全体に占める割合は過去最低など、アベノミクスが破綻し、国民の貧困と格差はむしろ拡大していることは、今や明白です。
憲法改正に関して、安倍首相は選挙では、街頭演説で一度も改正に触れず、選挙後「立党以来の悲願」「前文から全てを含めて変えたい」と改憲を明言しています。しかし、有権者は首相や与党が選挙中に触れなかった改憲問題に白紙委任を与えていません。
昨年9月強行成立した安保法をはじめ、経済・外交などあらゆる面で日本の国の在り方や国民主権、社会保障の権利が安倍政権の暴走政治によって脅かされています。これに対し、参議院選挙では、安保法廃止をはじめとした共通政策で一致した野党共闘が実現しました。TPPや農業改革に揺れる東北五県では、農協系団体が自民を推薦しない状況が生まれ、野党統一候補が勝利し、福島では福島原発事故を顧みず原発再稼働を推進する政治への怒りが、沖縄でも基地問題への怒りが、それぞれ野党勝利に結びつきました。唯一の稼働原発を抱える鹿児島県では、知事選挙も行われ、反原発を掲げた新人が当選しました。
これらの動きには国民的共同の希望が見えます。そしていま、参院選後もこの共同は進み、東京都知事選でも野党共闘が強力にすすめられています。
参院選挙を終えて、立憲主義・国民主権など憲法の原則を踏みにじる暴走政治は、ますます強められようとしており、国民生活を守る大きな共同の力をさらに強める必要があります。
医療、介護、生活保護、年金など社会保障では、参院選後すぐに、審議会などで改悪の具体化が始まっています。医療では「75歳以上の窓口負担の原則2割化」や「入院居住費の自己負担拡大」などの患者負担増計画が、介護では「要介護1、2の人の生活援助や福祉用具貸与を原則自己負担化」が、生活保護では「保護費減額」が、年金でも「支給開始年齢引き上げ・先送り」「年金課税強化・増税」など、各改悪法案の国会提出が準備されています。
本日私たちは総会を開き、安倍政権の暴走政治と社会保障連続改悪に対峙する運動方針を確認しました。国に対して、憲法をいかし安全・安心の医療・介護の実現を求める請願署名をはじめとした取り組みを進めましょう。地域では、国保・介護・地域医療などの改善運動をすすめ、自治体キャラバンなどで市町村への働きかけを強めましょう。
社会保障の公的責任を免罪する自助・互助の思想や、社会保障の充実には消費税増税しかないというような財源論を打ち破り、社会保障と平和を守る政治を国政でも地方でもめざし、運動しましょう。
以上決議します。

2016年7月30日
愛知県社会保障推進協議会第36期総会

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