第89回愛知県中央メーデー
安倍内閣即時退陣、政府の相次ぐ不祥事真相究明を 市民と野党の共闘で政治を国民の手に取り戻そう 国の責任で安心安全の医療・介護・教育、社会保障の拡充を!
第89回愛知県中央メーデー 愛知県中央集会約250団体2,800人の参加、県下6カ所あわせて3,800人が参加。中央メーデーには、2万8000人、全国307カ所で集会が開催されました。
財務省の森友・加計・セクハラ問題はじめ、厚生労働省のデーター偽装、文部科学省による教育への介入、自衛隊のイラク日報隠しなど、民主主義を根底から揺るがす事態の中、改憲を語るなど言語道断、安倍政権は直ちに総辞職せよ等、会場は熱気に溢れました。
「国の責任で社会保障制度の拡充を求める請願」署名23名で189筆を、その他、社保関係者56名で4種類387筆を集約
メーデー会場では、多くの団体が参加者へ署名を訴えました。社保協は、社保協2人、保険医協会13人、民医連5人、愛障協1人、愛商連1人、医労連1人の23人の参加で189筆を集約しました。
また、「年金署名」を年金者組合5名の代表で68筆。「生活保護署名」は 66筆を生健会の10人で。デモ行進後、医労連が19人の参加で「夜勤改善」「3000万」署名 を64筆集約しました。
5月17日(木)国会で議員要請を行います。
2018年4月、介護保険事業第7期計画開始、国民健康保険都道府県化スタート
2018年は新しい医療・介護再編システム始動の年です。①国民健康保険制度の都道府県単位化、②新たな地域保健医療計画の策定、③第7期介護保険事業計画の策定が同時にスタートします。新たな地域保健医療計画・介護保険事業計画は、共通の受け皿は「地域包括ケアシステム」の構築、国保の都道府県単位化もこれにコミットすることになります。今回は介護保険事業にかかわって紹介します。
2018年4月第7期介護保険事業計画のもと、保険料引き上げ自治体40市町村74.1%、据え置き9市町16.7%、引き上げ5市町(9.2%) 名古屋市保険料(基準額)7万6696円、前期から 5,967円8.4%の値上げで県下最高 (別紙 参照)
愛知県保険医協会の調査によれば、前期より「値上げ」となったのは、名古屋市、岡崎市、一宮市、瀬戸市はじめ40市町村。県下の基準額は、61,366円、平均2,129円の引き上げになっています。年金から直接天引きされる介護保険料の値上げは、年金が実質減額されていることともあいまって、年金生活者の暮らしを直撃しています。
県内で第7期介護保険料を引き下げたのは、蒲郡市、飛島村、南知多町、設楽町、東栄町の5市町、据え置いたのは、北名古屋市、みよし市、豊山町、 阿久比町、美浜町、東海市、大府市、知多市、東浦町の9市町です。また、いっそうの応能負担とするために、保険料の所得段階を増やしたり、最高所得段階の 倍率を引き上げたりした自治体も増えました。
この間、自治体キャラバンやパブリックコメントなどで保険料の引き下げや多段階化など要望してきましたが、さらに地元の要望・声を広げ改善が求められています。
新総合事業の受け皿 117介護事業所が「みなし指定」未更新 ―名古屋市―
要支援1・2などの軽度要介護者の訪問介護・ 通所介護を市町村にゆだねる新総合事業の実施 に伴い、各自治体は介護サービスを提供する事業者を「みなし指定」しましたが、3月末で介 護事業者の「みなし指定」期限が切れるため、各自治体では指定更新の手続きがすすめられてきました。 名古屋市介護保険課に問い合わせたところ、名古屋市では1月以降、1,127事業所に「みなし 指定」更新手続きの書類を送付、4月19日現在、「みなし指定」未更新の事業者は117とのことです。約1割の介護サービス事業者が未更新ということは、介護事業から撤退したことを意味します。 先頃、介護サービス最大手のニチイ学館が全国約1,400の介護事業所のうち約340事業所が介護事業から撤退すると報じられました。「みなし指定」が更新されていない事業所の介護利用者は、事前に担当ケアマネジャーが利用者と話し合い、他の事業所へ振り分けるなど の手続きをしないと、介護サービスを利用できなくなる危険性があります。 各自治体でも「みなし指定」更新手続きの状況を明らかにさせることが必要です。(愛知介護の会ニュース・中村亘)
「厚生労働大臣が定める回数及び訪問介護(仮称)」についてのパブリックコメン トを実施
「介護保険の「生活援助」を一定回数以上利用する場合、ケアマネジャーに市区町村への届出を義務づける。届けられたケアプランは、他職種協働による検証を行い、必要に応じて、ケアプランの内容の是正を促す」です。愛知社保協が提出した意見書の概要は、次の通りです。
■厚生労働大臣が定める回数及び訪問介護(仮称)に関する意見について
①根拠がない利用回数の上限設定はやめてください
生活援助の利用制限の議論は昨年の夏に財務省が「平均は月9回程度なのに月31回以上利用している人がいる」と無駄遣いであるかのように言い出したのが議論の発端でした。
昨年11月に厚生労働省が公表した生活援助を月90回以上利用している事例の自治体調査では、8割が認知症、7割が独居でした。買い物に始まって3食の調理、配膳・下膳、服薬確認、掃除、洗濯などの生活援助が在宅生活を支えていることがハッキリわかりました。ケアマネジャーは適正なプランを立てており、自治体の96%の事例を「適切またはやむをえないサービス利用」と判断しています。
個々の事情・実態を反映しない数字の操作で機械的に算出するものであり、サービスの必要性の判断とは全く関係ありません。
②新たなローカルルールが横行するおそれがあります
保険者が「適切に」検証し、判断すれば必要なサービスが打ち切られることはないという認識が背景にあると思われますが、これまでも厚生労働省が柔軟な対応を求めても、保険者の判断による機械的な対応が繰り返し行われてきたことは私たち現場サイドで幾度も経験してきました。「月30回は不適切利用」などという不確かな情報が独り歩きすることなども懸念されます。
③ケアマネジャーの専門性の軽視と利用者・家族との信頼関係が崩れます
かけ離れた利用回数についてのケアプランの「届出」の義務付けは、ケアマネジャーの業務負担を増大させることは間違いありません。利用者の生活を支えるための給付管理業務にとどまらない様々な役割を担っている中で、さらに事務負担を過重なものにします。
ケアマネジャーが届け出たケアプランを医療・介護関係者らによる「地域ケア会議」にかけて「検証」することは、利用者・家族のいない中で判断は許されません。
しかも、プランの「是正」を求められた場合、ケアマネジャーが利用者に説得する役割を担わされます。利用者・家族との信頼関係は崩れ、さらに精神的なストレスが生じることになります。
第7期介護保険事業計画(介護保険料)
愛知県内各市町村は、2018年度までに第7期高齢者福祉計画(市町村により名称は異なる)を策定した。これは老人福祉法による「老人福祉計画」及び介護保険法による「介護保険事業計画」を一体化したもので、計画期間は2018年度から2020年度までの3年間となる(愛知県は第7期愛知県高齢者健康福祉計画を策定)。
各市町村が策定する介護保険事業計画では、地域包括ケアの具体的な取り組みの推進を目的に、今後3年間の介護保険サービスや在宅医療提供体制の整備、認知症高齢者支援対策などを規定。また、介護保険サービスの種類や利用者数の推計、保険料基準額や保険料率も算定されている。
愛知県計画によると、県内の要介護者等の推計は、2018年度309,521人から2020年度には約2万人増加し329,655人に、2025年度には更に約5万人増加し379,228人になるとしている。また高齢化率は2017年度24.6%から、2025年には26.5%になると推計されている。
◆介護保険料アンケートを実施
今回の計画策定に関し、保険医協会地域医療部では、県内全市町村に第7期介護保険事業計画の介護保険料基準額及び保険料段階数のアンケートを実施、全市町村から回答を得た。
第6期計画から保険料を引き上げた自治体は40市町村(74.1%)、据え置きは9市町(16.7%)、引き下げは5市町(9.2%)であった。
保険料基準額が5千円を超えた自治体は前期計画で21市町村(38.9%)だったが、今回35市町村(64.8%)と過半数となり、県平均でも5,526円となった。
最も保険料が高額となったのは名古屋市で6,391円、前期から497円(8.4%増)の引き上げとなった。一方最も低かったのはみよし市の4,040円(前期から据え置き)と、名古屋市との差は2,351円となった。
上昇幅では弥富市が780円増の5,540円(前期比116.4%)と最も高く、逆に東栄町は1,075円減の4,825円(前期比81.8%)であった。(以下略、詳しくは保険医協会ホームページを参照してください)https://aichi-hkn.jp/system/180416-080000.html