社保協ニュース : No.155 – 2015.6.30

5月29日「若い人も高齢者も安心できる年金を
年金下げるな!最低保障年金つくれ!」と裁判に訴える
原告、愛知 年金者201人、きょうされん2人 支援する会参加で応援を
年金裁判提訴行動写真1

5月29日13:00 名古屋地裁前で「年金引下げ違憲訴訟」の訴状を提出する愛知・三重の年金者組合の皆さん。第一次提出者は、愛知203名、三重9名 会場には235名が参加して見守りました。14:00から「桜華会館」で報告集会を行いました。
また、5月21日には「年金引き下げ違憲訴訟」原告団結成集会が開催されました。(年金者組合ブログより)


国保改善運動交流集会6月13日(土)51名参加

講演「国保をめぐる情勢と私たちの課題」は日下紀生氏(保険医協会)。「医療保険制度改革関連法が成立したが、19の付帯決議もあり『今後具体化』ばかりである。国保に関しては、『都道府県化』にむけ『県の役割・市町村の役割』が示された。カギは『一般会計法定外繰り入れ』と『納付金』。3400億円の財政投入は、市町村が行っている一般会計法定外繰り入れ3900億円(2013年度)より少なく、市町村が国の財政投入を理由に繰り入れをやめれば保険料(税)は今より高くなる。保険料(税)が高くなれば、滞納が増え差押えなどの滞納処分が強まることに。また、『納付金』方式で県に100%納入するには、『現在の一般会計法定外繰り入れを維持・増額』『基金があれば基金で穴埋め』『新設の財政安定化基金から尺りる』などのパターンがある。さらに9割の収納率であれば100%の納付金にするために11.1%割増しの保険料を設定、上げざるを得ない」など、特徴点を説明。さらに、「県の国保単独補助復活」と「保険給付費に29.3%を占める名古屋市の動向が県全体を左右する。一般会計法定外繰入れの底上げが必要」など、運動の課題についても提起した。
8つの報告は、①名古屋市国保の現状と課題・知崎広二氏(名古屋市職労・上左)、②一宮市18歳未満均等割り減免など・板倉正文氏(元市議下左)、③豊橋市国保限度額引き上げなど・鈴木みさ子氏(豊橋市議・上中)、④経済的理由での手遅れ事例など・鷲野雅子氏(名南病院・下中)、⑤滞納差押え対策・三浦孝明氏(愛商連・上右)、⑥名古屋市国保集団減免の取り組み・竹内孝夫氏(全日本年金者組合・下右)。
参加は、12団体37人、県議団・9市議等から12人、岐阜から2名、合計51名であった。


医療保険法関連法案廃案を訴える宣伝行動

5月9日、名古屋市栄の丸栄スカイル前にて、入院給食の一部負担引き上げなどの医療保険改悪に反対し、緊急の街頭宣伝行動に取り組みました。この改悪法案は衆院ではわずか4日の審議で委員会採決を強行、28日に参院に送付されています。5月13日には法案の徹底審議を要求する緊急国会内集会の開催を、本田宏さんなどが代表よびかけ人の「いのちまもるヒューマンチェーン会議」が提起しており、これに向けたものです。
参加は6人でしたがわずか1時間で24筆の署名もあつまりました。入院給食の負担増に対して話をすると、「はじめて知った」「そんなことがあるの」と署名していく人がありました。まだまだ知られていません、これ以上の患者負担引き上げ反対の声を、もっと広げることが大切と感じました。


5月20日裁判第2回公判、見守る211人の傍聴参加者、法廷内の心打つ原告の陳述

20150520生保裁判5月20日午後2時15分から第2回公判が開かれた。第1回公判に続き、200人を超える傍聴参加者が、法廷を取り囲んだ。なかでも、きょうされんは、仲間の意見陳述もあり、前回に続いてバス2台・120人が駆け付けた。法廷には、全員入りきらないこともあり、法廷の外で待機する支援者も多数いた。
公判終了後、裁判所の隣にある弁護士会館にて、報告集会を行った。この会場も、150人以上の参加があった。
報告集会では、弁護団長・内河弁護士のあいさつにつづき、森弁護団事務局長から報告を受けた。内河弁護団長は、原告、40歳を超える独身男性の訴えは、裁判長はじめ法廷の参加者にしみこむ内容であったことを紹介し、原告の生活実態など、事実を明らかにし、伝えることが大切と強調し、参加者を励ました。
森弁護士からは、「被告からは『引き下げの措置は妥当』との書面が出されており、次回からは反論を展開する」と説明がされた。

Yさんの意見陳述
僕は、名古屋市中川区に住む生活保護受給者です。年齢は43歳です。知的障害を持っています。中学校を卒業した後、一般のペンキ屋さんで数か月働きました。プレス屋でも数か月働きました。人間関係などがうまくいかず、長続きしませんでした。1年位仕事をせずにいました。その後8年位工場で働きました。その後退職をしてから、いくつか働きましたが、長続きしませんでした。その後、今の障害者の作業所で働く事になりました。
毎日、作業所で、9時~16時までクロネコDM便の仕事を頑張っています。仕事の内容は、ヤマト運輸さんから委託を受けて、ダイレクトメールの配達の仕事をしています。一日平均130通位で、一人で自転車に乗って配達しています。雨が降っても、台風が来ても行います。
今一人暮らしをしています。また、アパートはとても古いです。築○年です。間取りは、2Kで、トイレとお風呂がついています。しかし、お風呂は壊れています。川に挟まれているので、地震が来たらと思うととても不安です。
生活するお金は、お仕事の給料が約5万円で、生活保護費が約7万5千円です。
毎月の支出についてですが、毎月必ず払う物としては、家賃が2万8千円、電気代が約3千円、水道代が約3千円です。他には携帯代がかかります。ガス代は、カセットコンロを使っています。お風呂は壊れていますが、直すお金が無いので、ガス代はかかっていません。
現在は週3回近くの銭湯に通っています。銭湯代は、平日は550円から650円に、休日は750円になりました。そのためお風呂に行く回数が減りました。このまま保護費が下がり続けると、お風呂にいけなくなります。
エアコンは、保護を受けてから購入しましたが、節約の為ほとんど使っていません。夜暑くても扇風機にするなどの節約をしています。
食事については、障害のために、料理をすることができないため、外で買ったり、作業所のご飯を利用しています。朝食は缶コーヒーを1本飲んでいます。お昼は、月曜日と木曜日はご飯を食べません。火曜日と水曜日と金曜日は、近くのコンビニなどで、パンとかお好み焼きを買ってたべています。夕食については、火曜日と水曜日は、作業所の夕食をおかずだけ頼んでいて、ご飯は100円均一で買っています。他の日は、スーパーやコンビニなどで、お弁当やカップラーメンを買って食べています。食事代は、朝・昼・夜で1000円以内になるようにしています。食事を作る事が出来ないので、簡単な物を買っていますがどうしてもお金がかかってしまいます。こうした食事のため、栄養が偏ってしまい、医者からは、食事指導を受けますが、栄養のあるご飯を買うだけのお金がないので、どうすることもできません。また、風邪もひきやすいです。
服などの衣類は、ほとんど買えていません。季節ごとに、3着位を着回しています。服とかカバンなどは、ぼろぼろになっていますが、新しいものは買っていません。お金がないために古い服やカバンをずっと着るしかないというのは、つらいです。洗濯は、洗濯物がたまったら洗濯機で回しています。床屋は3か月に1回、2000円の所に行っています。
僕は、生活保護を受けているからといって、休日ずっと家に引きこもっていないといけないというわけではないと思っています。趣味を楽しむことや息抜きも必要であり、ほしいものやでかけることを我慢しないといけないということは辛いです。外に出かける時もありますが、付き添いが複数必要で、二人目の交通費や、行く場所によっては、二人目のお金がかかってしまいます。無料の所に行って我慢して生活している方が多いのです。
生活保護を受けさせてもらっている事はありがたいと思っています。だけど、僕自身は自分で働いたお金で生活出来るようになりたいと思っています。毎日朝から夕方までお仕事をしていますが、お給料だけでは生活していけません。僕は、障害がありその分だけ費用がかかるのですが、年金の対象ではないのでもらえていません。特別な支出もお給料と保護費でやりくりする必要があるのです。毎日必死で頑張って、それでもお給料だけでは生活出来なくて、本当に生活保護を必要としている人も多くいることを考えてほしいと思います。僕は、障害があっても、働く権利があると思っています。自分のお給料だけで生活できる社会にしてほしいと思います。
また、作業所に来ている仲間で生活保護を受給している方の中には、障害の関係で仕事をするのが難しい方もいて、少ししか働く事が出来ない仲間もいます。仕事をしたくても出来ない方は、さぼっているわけではありません。
障害者の団体(きょうされん)が取りまとめたアンケートで、障害がある方の約90%以上が年収200万円以下で、そのうち約50%が100万円以下と勉強しました。そんな中で今回の引き下げは、生活が出来なくなる方が増えてしまうと思います。
僕にも夢ややりたい事がたくさんあります。旅行に行ったり、ディズニーランドに行ったり、休日にたくさん遊びたいです。だけど、生活保護が引き下げになり、消費税もあがりました。これからも消費税は上がると聞いています。それにより家賃や電気代なども上がるのではないかという不安があります。
今は、たくさん節約や、我慢をする事で生活が成り立っています。今でもぎりぎりの生活なのに、これからも引き下げがあると本当に不安になります。
絶対に引き下げをもとに戻してほしいです。よろしくお願いします。

第3回公判 7月30日(木)午後2時15分~
名古屋裁判所第1号法廷・12時~昼休み宣伝
多数の傍聴をお願いします。

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